みなさまが歯医者さんに行って良かったなと思うのはどんな時でしょうか。
痛みをとってもらった時?お口の中の不安を聞いて説明してもらった時?歯をきれいにしてもらった時?…
私が日々皆様と接して感じるに、自分の歯をキレイにしてもらった時ではないかと感じてます。
歯石を取り自分の歯を磨いてもらい、歯がツルツルになった時が最高に良かったと感じるのではないでしょうか。
歯科医療の目標はお口の疾患の予防・治療、健康維持であり、また咀嚼・嚥下・発音が歯科医の仕事だと思ってます。
歯科治療はリハビリテーション、つまり機能回復がおもな仕事です。
しかしながら機能回復だけでなく美的な満足度も得られなければ本当に良くなった、健康になったという実感は得られないのではないでしょうか。
つまり『歯をキレイにする』ということは、生活の質(Quality of life)に大きく関係があると考えてます。
以下は誰でも意識を少し変えれば『歯をキレイにする』のができることばかりなので実践してもらえればと思います。
正しい歯磨きと歯ブラシの交換時期
ブラッシング: 朝晩最低2回、フッ素入りの歯磨き粉を使って、しっかりと歯を磨きます。
『しっかりと』という意味は『強く』ということではありません。歯ブラシは自分のお口の大きさや歯の並びにあったブラシを選ぶのが重要です。
気に入ったデザインの洋服でもサイズが合わなかったら選びませんよね。特に歯と歯茎の境目や歯の内側、奥歯の奥まで丁寧に磨くことが大切です。
歯ブラシの交換: よく毛先が開いたら交換しましょうと歯ブラシの箱には書いてありますが、歯ブラシは毛の弾性が勝負です。
へたったり擦り切れたものを使わないようにしましょう。
わかりやすいのは古いブラシから新しいブラシへ交換した時、明らかにブラシが硬いなと感じるようでは交換時期が遅いと思います。
デンタルフロスや歯間ブラシの使用
歯ブラシだけでは取りきれない歯と歯の間の汚れや食べかすを取るために、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことが重要です。
これを毎日習慣化することで、歯垢や歯石の蓄積を防ぐことができます。
マウスウォッシュの使用と正しい使い方
マウスウォッシュを使うことで、口臭を防ぎ、口の中の細菌を減らすことができます。
抗菌作用のあるものを選ぶのがポイントです。
また、食後や寝る前の使用がおすすめです。
使用にあたって一番大切なのは『用法』を守ることです、常用してる方の多くがお口の中に5秒程度含み吐き出してる方が大半です。
多くのメーカーが20−30秒含むよう用法記載がされてます。
アルコール成分の強い商品で用法が守れない場合は刺激の低いものへ変えることをお勧めします。
あと、NGな使い方が薄めて使うということです。
これでは期待した薬理効果が得られませんので無駄です、ご注意ください。
定期的な歯科健診、可能なら3ヶ月ごと
定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受け、歯石やプラークを取り除いてもらうことが大切です。
歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアで、歯の健康を保ちながら、白さやきれいさを維持することができます。
健診メインテナンスは3ヶ月ごとがお勧めです。(なお当院では一部の歯周病や虫歯のリスクの高い方たちは毎月を指導しています。)
3ヶ月の根拠は『歯周病の治療を受け、適切なセルフケアがご自身でできたとしても歯周ポケット内の歯周病菌の数は3ヶ月で戻る』という論文データが根拠となってるためです。
歯垢はプラークとも言いますが、医療用語ではバイオフィルムとも言います。
バイオフィルムとはばい菌の塊で膜に覆われてお口をすすいだぐらいでは歯からはがれません。
わかりやすくいうと台所の排水溝のぬめりのようなものです。
このバイオフィルムが形成されるのに3ヶ月と言われているのでリスクの高くない方は3ヶ月ごとの健診クリーニングが推奨されるのです。
5.食事と飲み物の管理
色素の強い食品を控える。コーヒー、紅茶、ワイン、カレーなど、歯に色素が沈着しやすい食品や飲み物は控えめにし、摂取した場合は食後に水で口をすすぐだけでも効果アリ。
赤ワインやオレンジは着色しやすいのでさらにご注意を!
砂糖の摂取を減らす。
甘い食べ物や飲み物は虫歯の原因になります。
特に間食や寝る前に摂ることを避けるようにしましょう。
カルシウムとビタミンCを摂る。
骨や歯の健康に必要なカルシウムや、歯茎を健康に保つためのビタミンCを積極的に摂りましょう。
禁煙
タバコのヤニは歯に色素をつけるだけでなく、歯茎の健康にも悪影響を与えます。
禁煙することで歯の色や健康を保つことができます。
口呼吸を避ける
口呼吸は口腔内の乾燥を引き起こし、細菌が繁殖しやすくなります。
鼻呼吸を意識して、口腔内を湿らせるように心掛けましょう。
睡眠時に口呼吸をされてる方は市販されてるマウステープが有効です。
適切な水分補給
十分な水分を取ることで口腔内を潤し、細菌の繁殖を抑えることができます。
また、水分補給唾液の分泌を促進し、自然な口腔内の自浄作用を助けます。
歯を傷つけないように注意
硬い食べ物や物を噛む際に歯を傷つけないように注意しましょう。
例えば、氷を噛むことや硬いキャンディーを噛むことは、歯が割れやすくなる可能性があります。
ホワイトニング(歯科治療)
もし歯が黄ばんでいたり、着色汚れが気になる場合は、歯科医院でのホワイトニングやクリーニングを受けることで対応可能です。
まずホワイトニングには大きく分け以下のように3タイプあります。
オフィスホワイトニング
歯科医院で行います持続効果は3−6ヶ月で早ければ1回で効果を実感できます。
ホームホワイトニング
歯科医院で自分の歯型を採り自分専用のオリジナルカスタムトレーを製作してもらい、トレーにホームホワイトニング剤を注入し自宅で行います。
セルフホワイトニング
最近急速に雨後の筍のようにできた専用サロンで自分で行います。
酸化チタンなどの光触媒を利用しLEDライトで白くするものが多いです。
サロンにはスタッフがいて機器の使用について指導してくれるところもあります。
持続効果は歯科医院で行うより短いようです。
ホワイトニングは従来から過酸化水素や過酸化尿素を使用し歯の内部の着色物質を分解して白くしますが、近年増加してきた機器の使用についてアドバイスをしてくれるスタッフがいる専用サロンで自分で施術ができ、エステ感覚で通えるのが良いとの理由から行かれる方も多いようですね。
患者さんからすると選択肢が増えるのは良いことだと思います。
セルフホワイトニングの効果についてはよく知りませんが、普通に考えて歯の内部にまで薬を浸透させる方法ではなく、あくまで歯の表面からLEDライトで行うので白くはなりますが持続性が劣るのではといったイメージでしょうか・・。
で・す・が、頻繁に通える方にとっては良いと思います。
オフィス&ホームホワイトニングのデュアルホワイトニングという方法で同じホワイトニングでも’ターゲットの違う白さ’を求めて行うのもよいかもしれません。

コンテンツ