皆さんの中には、“カンジダ”という名称を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。お口の中にもカンジダ症という病気があります。
今回は口腔カンジダ症について詳しくお話しします。
カンジダって何?
カンジダ菌とは、真菌の一種で、大まかにいうとカビのことです。
カビというと、汚いなど嫌なイメージを持たれる方も多くいるかと思います。
しかし、このカンジダ菌はもともとみなさんの体の中に潜んでいる常在菌です。
カンジダ菌が異常増殖したことで発症する
口腔カンジダ症は、免疫力が低下している時や、抗菌薬、抗がん剤、副腎皮質ステロイド薬の投与、唾液が減少している時などに異常増殖してしまったときに発症します。
普段悪さをしない菌が、免疫力低下などで病原性を発揮して起こる感染を日和見感染と言います。人から人には感染しません。
どのような症状があるの?
口腔カンジダ症の症状としては、頬や舌に白い苔のようなものが付着します。
この白い苔のようなものは、ティッシュやガーゼで拭うと剥がす事が出来ますが、剥がしたところは赤くはれ、痛みが伴なおう場合があります。
ヒリヒリと痛みを伴うことも
ベロが赤くヒリヒリして、熱い飲み物や刺激物で痛みがますこともあります。
また、その他にも口が乾きやすい、味が感じられない(味覚異常)、口内炎ができやすい、治りにくいなどの症状がります。
カンジダ症にも分類がある
抗菌薬を長期間使用していたり、免疫力が低下しているときに発症しやすいのが、偽膜性カンジダ症です。
舌が赤くなったりヒリヒリすることが特徴の紅斑性カンジダ症、粘膜が肥厚して硬くなり、できものが出来たりする肥厚性カンジダ症などがあります。
義歯を長期間つけっぱなしにするのも注意
お口の中に義歯が入っている方の中には、義歯を清掃せずにずっとお口の中に入れっぱなしにしてしまう方もいます。
そのような場合も、カンジダ菌が増殖して、義歯性カンジダ症を引き起こす原因となります。
どのような治療をするの?
治療は歯科医院で行う事が出来ます。
治療法としては、抗真菌薬を含む塗り薬やうがい薬、シロップ剤を使用することで、ほとんどの場合早期に回復します。
また、口腔清掃が不十分の場合は口腔内のクリーニング、義歯のクリーニングなどを行います。
気になることがあれば歯科医院へ
何か症状がでないとご自身でも気づかないこともありますので、気になることがあれば歯科医院へご相談ください。