虫歯はどうやって治療する?進行度ごとの治療法を解説!

虫歯はどうやって治療する?進行度ごとの治療法を解説!

「虫歯になっているかもしれない」
「歯の一部が黒くなっている」など、不安に思っている方はいませんか。

「歯科医院に行くのが怖い」
「痛みはないから大丈夫」
と安易に考えて虫歯を放置すると、非常に危険です。
気づいたときには虫歯が進行しており、歯を残せなくなるかもしれません。
虫歯を放置すると、全身の健康を害する可能性もあります。

今回は、虫歯の治療法について解説します。ぜひ参考にしてください。

虫歯を放置してはいけない理由

虫歯を放置してはいけない理由は、以下のとおりです。

痛みや不快感が生じる

虫歯が進行して神経にまで達すると、冷たいもの・温かいものがしみるなど、不快な症状を引き起こす可能性があります。

最初は「違和感がある」「痛いような気がする」程度かもしれませんが、虫歯の進行とともに激しい痛みに変わるでしょう。
炎症を起こして顔が腫れる場合や、食事ができなくなる場合もあります。

日常生活に支障をきたすことがあるので、虫歯は早期に治療するべきでしょう。

歯の損傷や口腔機能の低下につながる

虫歯が進行すると歯の表面に穴があきますが、穴は徐々に大きくなります。
最終的には歯がボロボロと崩れ始めるなど、歯を残すことが難しくなります。

歯が損傷すると、咀嚼力が低下するでしょう。
虫歯によって損傷した歯の数が増えると発音しにくくなり、会話に支障をきたす可能性もあります。

歯周病のリスクが高まる

虫歯菌と歯周病の原因になる菌は異なりますが、口腔環境が悪化すると歯周病菌も増殖します。
そのため、歯周病になるリスクも高まるのです。

歯周病になると、口臭が悪化するだけではなく、歯肉が下がって歯と歯の間のすき間が広がる、歯茎が腫れて出血する、歯がグラグラするなど、深刻な症状を引き起こします。

治療費用が高くなる

虫歯を放置すると、当然ですが悪化します。
悪化してから治療する場合、治療が複雑になるでしょう。

治療期間も長くなるため、結果的に治療費が高くなります。
虫歯の数が多いほど、治療費用は高くなるでしょう。

全身に悪影響を及ぼす

虫歯の進行に伴って、口腔内の細菌が増殖します。
増殖した菌の影響で、病気になる可能性があります。

虫歯菌が顎の骨の中に入ると骨髄炎になる可能性があるでしょう。
血液に乗って全身に運ばれると、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性があるのです。

虫歯の治療法

虫歯は、進行度によってCO・C1・C2・C3・C4の5段階に分類されます。
進行度によって治療法が異なるので、それぞれ確認しましょう。

初期段階の虫歯の治療法(CO)

初期段階の虫歯は、歯の表面のエナメル質が溶け出した状態です。
歯に穴があくことはなく、虫歯の部分は白く濁ったような色をしています。
痛みや違和感などの症状もありません。

歯を削るなどの処置は必要なく、フッ素塗布や正しいブラッシング、レーザー治療によって治る場合があります。
定期的に歯のクリーニングや検診を受けることで、初期段階の虫歯を発見できます。

エナメル質まで進行した虫歯の治療法(C1)

歯の表面のエナメル質が溶けて、黒ずんだ状態です。
冷たいものがしみることはありますが、痛みはありません。
歯の表面が黒ずむので、ご自身でも虫歯があるとわかるでしょう。

虫歯部分を削って、レジンを詰める治療を行うのが一般的です。
痛みがない段階で治療できれば、患者さまの負担を軽減できます。

象牙質まで進行した虫歯の治療法(C2)

象牙質(エナメル質の内側)まで虫歯が進行すると、冷たいものや甘いものなどの飲食物がしみるでしょう。
断続的に痛みを感じる方も多いです。

虫歯部分を削って、詰め物をする治療を行います。
詰め物に使う素材には、保険適用と保険適用外のものがあります。
ご自身に合った詰め物で虫歯の治療をしましょう。

神経まで進行した虫歯の治療法(C3)

神経まで虫歯が進行すると、個人差はありますが歯がズキズキと痛むことが多いです。
食事できない、顔が腫れるなど、さまざまな症状が現れます。
鎮痛剤を服用しても痛みが緩和されないこともあり、日常生活に支障をきたす場合もあります。

虫歯部分を削って神経を取り除く根管治療が必要になるでしょう。
根管治療とは、歯の根に溜まった膿や細菌を除去し、消毒して薬剤を詰める治療法です。
基本的に1回で終了することはなく、根管がきれいになるまで繰り返し治療を行います。

根管治療が終了したら、削って穴があいている部分に被せ物をします。
歯の大部分を削ることが多いので、被せ物を作る際はコアとよばれる土台が必要となることが多いです。

根管治療だけでも3〜4回通院せねばなりません。
被せ物やコアを作るための型取りや調整などを含めると、治療期間は1か月以上になるでしょう。

歯根まで進行した虫歯の治療法 (C4)

歯根まで虫歯が進行した場合、歯のほとんどが溶けてなくなります。
神経は死んでいるため、基本的には痛みは感じません。
歯根部に膿が溜まった場合は、痛むことがあるでしょう。

C4の虫歯は、抜歯となることが多いです。抜歯後は、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで失った歯の機能を回復します。

歯を抜くと、歯を支えている土台の歯槽骨が痩せ始めます。
残っている歯にキャップをして残し、義歯にする方法もありますが、清掃が難しいため虫歯が再発するリスクがあるでしょう。

虫歯治療は痛い?

虫歯治療で痛みが生じるかどうかは、虫歯の進行度によって異なるでしょう。

初期段階の虫歯で、歯のクリーニングとフッ素の塗布、ブラッシング指導で改善を図る場合、治療の際に痛みを感じることはありません。
エナメル質に限定されている虫歯の場合も、治療による痛みは感じないことが多いです。

象牙質や神経まで進行した虫歯を治療する場合は、痛みを感じるでしょう。
象牙質が刺激を受けると、神経に伝わって痛むためです。

ただし、進行した虫歯を治療する際は、局部麻酔を行うのが一般的です。
麻酔は注射で注入するので注射針が刺さるチクッとした痛みは感じますが、麻酔が効いていれば治療中の痛みは感じません。

光輪歯科では、レーザーで虫歯を蒸発させる痛みの少ない治療や、虫歯菌を無菌化するサホライド治療やドックベストセメント治療などを行っています。
できるだけ歯を削らない、負担を抑えられる治療です。

歯根まで虫歯が進行していて抜歯する場合も、麻酔を使用します。
そのため、治療中は痛みを感じないでしょう。

虫歯治療中に少しでも痛みを感じる場合は、我慢せずにすぐに歯科医師や歯科衛生士に伝えてください。
麻酔を追加するなど、痛みに対処してくれます。

虫歯治療後に痛みがあるときの対処法

虫歯の治療後に痛みがあるときの対処法は、以下のとおりです。

鎮痛剤の服用

歯科医師から処方された鎮痛剤を指示どおりに服用することで、痛みを緩和します。
時間を空けずに服用する、1回に服用する量を増やすなどすると、副作用が出る可能性があるので指示は必ず守りましょう。

虫歯治療の内容によっては、抗生剤が処方されることもあります。
虫歯治療後に痛みがない場合でも、抗生剤の服用は続けてください。
自己判断で服用を中断すると、回復が遅れる、化膿するなどのトラブルにつながります。

患部の冷却

虫歯治療終了後に腫れや痛みが生じた場合は、冷却すると落ち着くことがあります。
濡らしたタオルやタオルで包んだ保冷剤などを使用して冷やしましょう。

ただし、冷やしすぎることは避けてください。
血流が悪化し、回復が遅れる可能性があります。

また、温めると血行がよくなり、痛みが強くなることがあるでしょう。
痛みがある場合は入浴を控えるなど、血行がよくなる行動は控えてください。

歯科医師への相談

虫歯の治療後、鎮痛剤の服用や患部の冷却を行っても痛みが緩和しない場合や、何日も痛みが続く場合、痛みが悪化する場合は、歯科医師に相談しましょう。
違和感がある、腫れが引かない、化膿しているなどの症状が現れた場合も、すぐに相談してください。

まとめ

今回は、虫歯の治療法について解説しました。
虫歯が進行すればするほど、治療が困難になり痛みが伴います。

全身の健康を害する可能性もあるため、虫歯を発見したら放置せずに治療を開始しましょう。

感想・質問はこちら

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です