床矯正(しょうきょうせい)とは?
床矯正とは歯並びの基盤となる顎の骨を正常な状態に整える治療法です。顎が十分に発育せずに小さいままだと、歯は並びきれずに乱れてしまいます。なるべく小さいうち(5歳頃)に治療を始めることで、装置が少なく簡単でより良い結果が得られます。タイミングとしては犬歯が生え替わる前までに前歯の乱れを正すことをおすすめしています。
床矯正では一般的な歯列矯正のように歯を抜かずに、入れ歯のような床矯正装置をお口の中に装着します。装置はプラスチックのプレートでできており、その内部にスクリューやスプリングがついた構造。スクリューを回すことでプレートが変化し、顎を広げて歯を動かし、歯並びを整えていきます。顎が小さく歯が並びきらない場合は装置で少しずつ顎を正常な大きさに導き、咬み合わせが悪い場合は装置を用いて顎の上下の位置関係を正していきます。
具体的な治療方法について
プレートと呼ばれる装置を1日12時間~15時間をお口の中に入れるだけです。寝ている間や学校以外の時間に装着するため、見た目の心配もほとんどありません。来院は1ヶ月~4ヶ月に1度のペースが目安。プレートのスクリューが拡大し顎が大きくなるにつれて、来院期間の間隔は長くなります。
治療期間
矯正装置を装着した後、歯が移動する期間、患者さんの状態によって異なりますが6ヶ月~1年で終了する方が多いようです。初期の移動が終わったのち、後戻りを防止するため「保定」という作業が必要になったり、新たに生えてくる歯に問題があれば治療を再開する場合があったりと、患者さんの症例によって期間は大幅に変わります。
大人の方でも歯並び矯正は可能です!
矯正治療によってお子さんの歯並びやお口の印象が変わるのを見て「自分もやってみよう」と矯正を始められるお母さんも少なくありません。歯並び矯正というと「大人になってからだともう遅いのでは……」と思うかもしれませんが、近年では矯正装置の質、技術が格段に向上したため、成人の方、年配の方でも矯正治療が可能になりました。歯や歯ぐきが健康であれば、年齢に関係なく歯並びを整えられます。
歯並びがきれいになることで、歯みがきがしやすくなり、汚れやプラークがしっかり取り除かれむし歯や歯周病になるリスクが軽減されます。また、矯正によって咬み合わせが正常になると顎関節や筋肉、歯周組織への負担が少なくなり、年齢を重ねても自分の歯で健康的な毎日を送るようになります。そして、整った歯並びは爽やかで健康的な印象を与えるもの。大人の矯正治療をお考えの方は一度ご相談ください。