歯周病と全身疾患との因果関係

最近の研究では、歯周病菌によって全身疾患が起こることがわかってきました。

脳梗塞、心臓病、糖尿病、肺炎、早産、がん、骨そしょう症などに関与しています。歯周病の患者さんは、そうでない人に比べて心臓発作を起こす危険が2.8倍、早産の確率が7.5倍高いと報告されています。

そのためアメリカでは「歯磨きをしますか?それとも歯磨きをサボって病気になって死にますか?」とまで言われています。

歯周病菌が脳梗塞や心臓病など動脈硬化のリスクを高める

動脈硬化を起こしている血管のさいぼ王から歯周病菌を検出

歯周病菌による炎症から血管がつまりやすくなり、動脈硬化を招き心筋梗塞や狭心症などを引き起こすことがあります。また心臓の内側にある心内膜の炎症を引き起こし、細菌性心内膜炎になる場合もあります。

歯周病は糖尿病を悪化させる

歯周病の炎症が起こると、血中にインスリンの働きを妨げる物質(TNF-α)が出てきて、血糖値が下がりにくくなります。

糖尿病と歯周病の負のスパイラル

歯周病菌が誤嚥性肺炎の原因となる


唾液の中の歯周病菌が胃に入れば、胃酸で殺菌されるのでいいのですが、誤って気管に入って肺炎を起こすことがあります。

妊婦さんには早産や低体重児出産の可能性がある

歯周病菌の刺激によって産生されたサイトカイン(インターロイキン、インターフェロンなど)の作用として、妊婦に対して低体重児出産(2500g以下)を促すことが報告されています。歯周病の妊婦は、歯周病でない妊婦に比べて、早産や未熟児を出産する確率が7倍にもなるといわれています。

妊婦における早期低体重児出産の危険率

骨粗しょう症とは、骨量が減少し骨の構造が弱くなる病気です。骨粗しょう症の約90%が女性で、女性ホルモンである「エストロゲン」が急激に減少する閉経期以降から患者数が増加します。このエストロゲンの分泌量が低下すると全身の骨密度に大きく影響し、同じように歯を支える歯槽骨にも危険因子となり、歯周病の進行にも関わってる ことが最近わかってきました。

敗血症、感染性心内膜炎などへの移行

お口の中が不潔になり、歯にプラーク(歯垢)がたまると、歯ぐきに炎症が起きて腫れます。この状態で、食事をしたり、歯みがきをすると一過性に歯周病菌が血管内に入り菌血症を生じます。全身状態が悪く抵抗力が低下している高齢者では、敗血症に移行することもあります。心不全をお持ちの方は、血管内に入った口腔細菌が心内膜に付着、繁殖し、感染性心内膜炎を発症します。

歯周病になる可能性は誰にでもあります

歯周病になる可能性は誰にでもあり、30歳以上の成人の80%は歯周病にかかっているもしくは予備軍といわれています。
炎症を引き起こす口の中の細菌のすみかとなるプラークや歯石を歯みがきや歯科医院での健診で定期的に除去して予防することが大切です。

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