マスク引き金 頭痛に注意

マスク引き金 頭痛に注意

新型コロナウイルス感染症が流行する中、マスクをつけていることで頭痛が引き起こされる人がいます。
在宅ワークで同じ姿勢を続けることで起きる頭痛もあります。片頭痛を予防する新しい薬が登場し、注目されていると2021年3月24日付の朝日新聞が伝えていました。

東京女子医大病院(東京都)の頭痛外来には、「マスクが気になって仕方がない」と訴える患者が相次いでいるそうです。
清水俊彦客員教授は「知覚神経が過敏になっている予兆。放つておくと、強い片頭痛に襲われることが多く、要注意です」と話しています。
マスクによる皮膚への刺激が脳に興奮を引き起こし、片頭痛につながりやすいとされています。普段は片頭痛がない人でも、特に緻密な不織布でできたサージカルマスクを長時間つけていると、片頭痛を起こすことがあるそうです。
呼吸が十分にできず、血中の二酸化炭素濃度が上がり、脳の血管が広がって頭痛が起きると考えられています。

こうした症状を防ぐために、「マスクをつけているときに、ブドウ糖を含んだあめをなめるとよい」と清水先生はアドバイスしています。
ブドウ糖には、脳の血管を収縮させる効果が期待できるからです。
のどが乾燥すると口内の三叉神経が刺激されるため、マスクを湿らせておくことも予防につながります。
マスクを外せる場所では外し、深呼吸をすることも有効だということです。

神経由来の頭痛だけではなく、在宅ワークで同じ姿勢をとり続けるなど、筋肉の緊張が原因の「緊張型頭痛」もあります。
背中の筋肉を緩めることで和らぐ場合もあります。ただ、片頭痛では体を動かすと脳の血管が拡張し、痛みが増してしまうので、頭痛の原因別に対応することが必要です。

頭痛予防の観点からは、脳の血管を収縮させるカフェインを含むコーヒーやお茶に少量のブドウ糖(砂糖)を入れて飲むのがよいといわれています。
寝込んだり仕事に集中できなかったりといった片頭痛が起きる場合は、日本頭痛学会が認定している専門医や脳神経内科医、脳神経外科医を受診することをすすめています。痛み止めを多用していると頭痛を悪化させることがあり、注意が必要だそうです。

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